子供たちがなりたい職業トップ10に毎年ランクインしている保育士。
子供たちに人気の保育士ですが、待機児童が社会問題になっている現在、保育士不足も問題になってきており、保育士の需要は年々高まってきています。
そんな保育士ですが、学校に行って単位を取って実習を受けないと資格が取れないと思っていませんか?
実は保育士資格は学校に通わなくても試験に合格すれば資格取得できるのです!
私は数年前に保育士試験を受験して資格取得し、現在はその資格を生かして保育所で働いています。
難しいと言われている保育士試験について、過去の合格率や私の経験を交えながら解説したいと思いますので、ご興味がある方はぜひ参考にして下さい!
単刀直入に!保育士試験は難しいの?
単刀直入に言うと、保育士試験は
「割と難しい!けどしっかり勉強すれば必ず合格できる!」
という試験です。
保育士試験は全部で9科目あり、それらに合格したあとには実技試験があります。
筆記試験に加えて、言語・造形・音楽に関する実技試験もあると思うと難しく感じるかもしれませんが、筆記試験はすべてマークシート式。記述式ではないので答えを書かなくてもいいのです。
私は丸暗記はしておらず、キーワードだけ覚えておくだけで答えを見つけることができました。
また、筆記試験は6割以上の点数を取ればOKです。単純に考えて、20問の問題があれば8問間違えても合格することができるので、そう考えるとだいぶ心に余裕ができますよね。
私はこの基準のおかげでギリギリセーフで合格した科目がいくつかあります。
教育原理と社会的養護という科目はそれぞれ10問しかなく、一方が合格点に達したとしても、もう一方でつまずくと2科目とも不合格になっていまうため、ニコイチ科目と呼ばれています。
また、保育士試験には筆記試験で合格した科目は3年間有効というありがたい制度があります。一度の試験で全科目合格できなくても落胆する必要はありません。
3年間を見越して資格取得を目指すことができると考えると、保育士試験はそれほど難しくはないと思います。
実際に私は初めて受験をしたとき2科目不合格でしたが、翌年に不合格だった2科目を集中的に勉強することで合格することができました!
保育士試験の過去の合格率はどのくらい?
保育士試験の合格率は以下の通り過去5年を見てもそれほど大きな変化はなく、毎年大体20%前後に収まっています。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2018年 | 68,388 | 13,500 | 19.7% |
2019年 | 77,076 | 18,330 | 23.8% |
2020年 | 44,914 | 10,890 | 24.3% |
2021年 | 83,175 | 16,660 | 20.0% |
2022年 | 79,378 | 23,758 | 29.9% |
保育士は命を預かる仕事なので資格取得はそんなに甘くはありません。その結果がこの合格率だと思います。
ただ、上記一覧表には一括で載せてますが、2016年から年に2回保育士試験が実施されるようになっており、単純に挑戦できる機会は増えています。
また、合格した科目は3年間有効なので、不合格になった科目を集中的に勉強すると合格率を上げることができると思います。
合格率だけを見るとそれなりに難しい試験だと感じますが、一発合格にこだわらないのであれば2、3年かけて計画的に資格取得を目指すのもひとつの方法だと思います。
保育士試験の難易度が高い要因とは?
保育士試験の難易度が高い要因として、私は以下の3点が考えられると思っております。
- 筆記試験の科目が多い
- 実技試験がある
- ニコイチ科目がある
順番に詳しく解説していきますね。
筆記試験の科目が多い
一つ目は、シンプルに筆記試験の科目数が多い点。全9科目あります。
科目数が多いということはそれだけ幅広い分野を勉強しなければならず、子供の生育のことはもちろん、食事栄養や法律も試験に出題されます。
9科目全て合格しなければならないので、科目数だけをみても簡単に取得できる資格ではないと言えます。
学校で単位をとって実習をして…という部分がないので、大変なのは当たり前といえば当たり前ですね。
実技試験がある
二つ目は、実技試験があること。
筆記試験に合格したらしばらく余韻に浸りたいところですが、実技試験があるのですぐに対策を練る必要があります。
実技試験では保育の現場で必要になる実践的な技術が求められます。以下3つの分野から2つを選んで試験に挑むことになりますが、どれを選ぶにしても練習が必要になります。
- 「音楽」 課題曲を弾きながら歌う
- 「造形」 お題に合わせた絵を描く
- 「言語」 昔話を3分間でまとめて話す
私は音楽と造形を選択しましたが、歌いながら弾くことは今まで経験がありませんでした。限られた時間の中で必死に練習をしたことを今でもよく覚えています。
音楽は事前に課題曲を教えてもらえますが、造形は試験当日に発表されます。どんな課題の絵でもすらすらと時間内に描き終えられるようにしておかなければなりません。
当時の私は過去に出題されたものを参考にしながら毎日3枚色々な場面の絵を描いて特訓していました。
実技試験は少しでも自分の得意な分野を選択することをおすすめします。
なお、当サイトでは実技試験を選ぶポイントについて深掘りした記事も書いておりますので、ぜひこちらも参考にして下さいね^^
ニコイチ科目がある
三つ目は、教育原理・社会的養護が他の科目と異なり、2つで1科目というニコイチ科目だということ。
つまり、一方が合格点に達していても、もう一方が不合格だと2科目とも不合格になってしまうのです。
この科目は「教育原理」と「社会的養護」別々で試験が行われますが、それぞれ10問中6問以上正解しなければなりません。問題数が少ない分、1問の価値が非常に高いのです。
私は教育原理だけが不合格でとても悔しい思いをしました…。
合格率が低い保育士試験に合格する秘訣は?
保育士試験経験者の私からしますと、試験に合格する秘訣は大きく3点あると考えております。
- テキストはひとつに絞る!
- 保育所保育指針を繰り返し読む!
- 初学者、勉強に苦手意識がある方は通信講座などを利用する!
順番に見ていきましょう。
テキストはひとつに絞る!
本屋に行けば色々なテキストが売っているので、あれもこれもと迷ってしまうかと思いますが、テキストは一つに絞ることをおすすめします。
色んなものに手を出すと全部中途半端になる可能性があるからです。
私の場合、覚えたい部分に直接緑色のマーカーを引き、赤色のシートで隠しながら一冊のテキストがぼろぼろになるくらい毎日繰り返し勉強していました。
インプット(暗記)が済んだら次はアウトプット(暗記できているか試す)。覚えたことを頭に定着させるめにアウトプットをすることはとても重要です。
そのためにも過去の問題はたくさん解いておく方が良いですし、間違えた箇所は必ずテキストで確認をして知識の穴を埋めていくことが大切です。
保育所保育指針を繰り返し読む!
保育所保育指針を何度も繰り返し読むことも大事です。
保育所保育指針とは、保育の基本となる考え方や保育内容を定めたもので、試験にも保育所保育指針から出題される問題が数多くあります。
特に保育原理から出題されることが多く、保育士試験に合格するためには必ず目を通さなければならないと言っても過言ではありません。
私は毎日読んだり、自分で音読したものをボイスレコーダーに録音して隙間時間に聞いたり、毎日保育所保育指針に触れるようにしていました。
保育所保育指針は何度か改正されています。いつ改正されたのか、そしてその内容はどんなものなのか、しっかりチェックしておくことも大切だと思います。
現在発売されているものだと、以下の「保育所保育指針ハンドブック」が圧倒的におすすめです!
こちらを執筆している2024年1月現在で、楽天・Amazonともに★4.5以上の高い評価がついており、多くの方が満足されているようです^^
実際私も読みましたが、イラストが多用されており初学者の方でも理解しやすい内容になっています。
毎年試験に出題される部分はありますので、こちらを読み込んで得点アップを目指しましょう!
初学者、勉強に苦手意識がある方は通信講座などを利用する!
私が後悔していることのひとつに、独学で試験勉強をしてしまった点が挙げられます。
私自身、試験勉強を始めた時にはもちろん保育士の知識は何もありませんでしたし、勉強にも若干の苦手意識がありました。
結果、2年という年数をかけてようやく合格にたどり着いたのですが、通信講座などを利用すれば一発合格できる可能性は高かったんだろうなと感じています。
通信講座を利用するメリットとしては以下のようなものが挙げられます。
- 添削指導がついているところがほとんどなので、解答を間違えて覚えてしまうリスクが減る
- サポート体制が整っているところが多く、不明点や疑問点が出ても安心
- 独学よりもはるかに実技試験対策に有利
一方、デメリットというのは受講料がかかるというくらいですし、本気で保育士を目指したいという方はぜひ通信講座を利用されることをおすすめします!!
なお、当サイトではユーキャンの保育士通信講座を推しております。
ユーキャンは以下のように初学者や勉強に苦手意識をお持ちの方にとって魅力的な講座となっており、これまでの実績も申し分ありません。
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まとめ
保育士試験は国家資格であり、合格率も低いことから挑戦するのを躊躇してしまう人もいるかと思います。
確かに簡単に合格できる試験ではありませんが、記事内でも解説した通り以下のようなことから難易度がめちゃくちゃ高いということもありません。
- 年に2回試験のチャンスがある
- 合格した科目は3年間免除される
- 筆記試験の合格率は各科目60%
以前は保育士資格を取得するための国家試験は年に1回しかありませんでしたが、現在は年に2回行われます。
ですから、一発合格ができなくても落胆しなくて大丈夫です。保育士試験は年齢制限がないので万が一不合格だったとしても諦めないでほしいです。
保育士という仕事は責任もあり仕事量も多く大変ですが、それ以上にやりがいや魅力がたくさんあります。
私も当時は試験勉強に苦労しましたが、あの時勉強頑張って良かったなと今でもよく思います。
保育士試験の受験を考えている方は、合格率に惑わされず資格取得を目指してぜひとも頑張って下さい!