なりたい職業のランキングでも上位にランクインする保育士。
子どもたちから元気をもらい、関われば関わるほどに日々成長していく姿を近くで見守ることができ、大きな達成感も味わえるやりがいのある仕事です。
他にも保育士の魅力はたくさんありますが、もちろん大変なこともあります。
私はこれまで十数年間保育士として子どもたちに携わってきましたので、その経験から保育士として働くことのメリットやデメリットを詳しくお話ししていきたいと思います。
保育士になりたい方やこれから資格を取得しようと考えている方の参考になれば幸いです。
保育士のメリット(一番は子どもたちと関われること!)
まずは保育士のメリットからお話ししたいと思います。
今回メリットとして取り上げるのは以下の4つです。
- 子どもたちと関われる
- 資格職であるため、就職や転職に強い
- 自由度が高い
- 世間的な評価が高い
順番に解説していきますね^^
子どもたちと関われる
保育士の最大の魅力は何といっても子どもたちと日々関わることができることです。
子どもたちと一緒に遊び、共に生活していくと元気をもらえますし、子どもの笑顔は大きな癒しになります。
もちろん子どもたちと日々一緒に過ごすことは、食事や排泄、身の回りのことができるようになっていくために生活の援助をしたり、遊びの時は友だちとの関わりの面でトラブルになった時には仲介に入ったり等と大変なことも多いです。
しかし、子どもたちは生活や遊びの面において、保育者が援助し様々なことを経験しながら大きく成長をしていきます。
昨日までできなかったことが、できるようになっていく瞬間にもよく遭遇します。
最初の方にもお話ししましたが、子どもの成長の過程を間近に見ることができ、関われば関わるほどに子どもが成長を見せてくれることは達成感につながります。
これは保育士最大の魅力といっても良いでしょう。
資格職であるため、就職や転職に強い
保育業界は女性の多い職場であるため、産休や育休をとったり結婚を機に仕事を退職する人も少なからずいるために人の入れ替わりが激しく、人手不足になることがよくあります。
そのため、ハローワークや求人サイトでもたくさんの求人情報が掲載されており、就職先に困ることは少ないでしょう。
保育士資格を持っていると、就職や転職においても有利です。
保育士資格は保育園に需要があるだけでなく、その他にも児童養護施設などといった福祉施設で優遇される傾向もあります。
自由度が高い
保育士資格は、資格の更新義務や都道府県の制限がないために育休からの復帰や勤務先の変更にも柔軟に対応ができます。
働き方も選べることが多く、短時間勤務はもちろん、派遣で保育士として働くことも可能。
また、正社員でもパートでも希望に合わせて働くことができるため、自分の生活スタイルに合った働き方を選ぶことができます。
もう一つは仕事の内容にもある程度の自由度があります。
クラス担任をもつと子どもたちの姿から、苦手さや得意な面を知ることができるようになっていきます。
得意な面は伸ばしつつ、苦手な所を援助しながら「こうなっていってほしい」「大きく成長してもらいたい」などの願いや目標をもって保育するのですが、その願いや目標を達成していくために日々、保育環境の工夫、生活の手助けをしたり遊びの提供をしていきます。
もちろん園長先生に相談をすることも大切ですが環境や遊びを考えたり、一日の保育は自分で組み立てることができるために、自分の考えで仕事ができる保育士は仕事の自由度もあって楽しいです。
世間的な評価が高い
保育士は共働き家庭の子どもの預かりや障害児施設など、働いている方や困りごとのある方のサポートをしていくため、世間的な評価が高くなります。
また、子どもたちと向き合って日々子どもたちの成長を願って保育することによって、保護者との信頼関係を築きやすく、感謝されることも多いです。
その点においても、保育士は世間的に印象がとても良い仕事と言えるでしょう。
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保育士のデメリット(一番は保育に答えがないこと)
保育士はやりがいの大きい仕事であるためたくさんのメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。
人それぞれにメリットとデメリットの感じ方は違いますので当てはまらない人もいるかと思いますが、私の経験からデメリット感じた部分をお話ししていきたいと思います。
今回取り上げるデメリットは以下の3つです。
- 保育に答えがない
- 勤務時間が長い
- 給料が低い
順番にみていきましょう。
保育に答えがない
メリットの部分でもお話ししたのですが、保育士の仕事は保育を園長や先輩方にも相談しながら自分で考えて保育を組み立てていきます。
そのために働き方に自由があるのは良いのですが、子どもを育てる保育に正しい答えがありません。
なぜなら子どもの人数分だけ関わり方が存在し、保育士も一人の人間であることから価値観や考え方も違います。
そのため、日々保育をしていくと「これで合っているのか?」「私の保育は正しいの?」と不安になったり、答えが見つからずに仕事をするということは迷いやモヤモヤすることがあるかもしれません。
しかし、答えがないということは間違いもありません。
子どものことを思い、一生懸命関わろうとする姿に子どもたちは成長して必ず答えてくれますし、周りからも感謝され評価されます。
ですので失敗を恐れず、どんどんチャレンジしていきながら自分に合った保育の形を身につけていきましょう。
勤務時間が長い
子どもを預けにくる保護者の方はそれぞれ違う仕事をしています。
仕事の早い保護者は早朝に預けにきたり、残業や用事で子どもを迎えに来るのが遅くなる保護者もいます。
そのため、早朝から遅い時間にも対応できるように、保育士は「早番、普通番、遅番」というシフト制をとるところが多いと思います。
保育士は保護者に合わせた対応をしなければいけないため、勤務時間が長くなってしまうのです。
また、子どもを保育する以外にもクラス便りや指導計画といった事務作業や掃除などの雑務もあり、一日で終わらなければ残業する保育士もいるのが現状です。
給料が低い
保育士は人間の大切な命を預かる仕事です。
未来ある子どもたちの命を預かってる以上、気を抜く時間があまりありません。
しかし、責任が重い割には給料が高いわけではなく、むしろ低い職業だと言われています。
長く務めることで給料のアップや資格手当、役職手当などはつくようになるので、年収が上がる可能性はもちろんあります。
「子どもたちに関わりたい」「保育士がずっと夢だった」などの給料よりもやりがいを重視している保育士さんもたくさんいるので、それだけでも魅力のある仕事だと言えますが、やはり給料は少ないと感じるでしょう。
なお、こちらも大手クラウドソーシングサイト「クラウドワークス」で保育士さん120名に「大変なこと・つらいこと」についてアンケートを取った結果を1~10位までのランキング形式でまとめております。気になる方はぜひ以下の記事もご覧ください。
【体験談】保育士は魅力的でやりがいがある!(男性保育士の視点)
最後に、男性保育士についても少し触れておこうと思います。以下、私の後輩である男性保育士にお願いして保育士の魅力について答えてもらいました。
保育は女性の職場のイメージが強いですが、男性には体力を活かした追いかけっこや体操、踊りといった遊びやボールや運動遊具を使った運動遊びなど、身体を大きく使ったダイナミックな遊びを子どもたちに経験させることができます。
子どもにとって身体を大きく使って遊んだり表現する遊びはとても大切であり、できるようになったことは自信となり自己肯定感を伸ばすきっかけとなります。
私は食事や排泄などの生活面の関わりはあまり上手ではなかったため、その部分は教えてもらったり手助けをしてもらいながら、自分のできることや強みを活かして保育をしてきました。
保育は自分の得意なことや強みを活かし、自由に保育を組み立てていくことができます。
また、答えがないというところに面白味があり、自分の保育の形ややり方をつくっていくことができるのです。
大人にも苦手な部分はあります。
保育士はみんなで子どもを育てていくという気持ちを大切にもち、一人ひとりが自分の強みを出しつつ、協力し合って保育することが大事なのです。
男性保育士には男性ならではの子どもとの関わり方もありますし、圧倒的に女性が多い職場ですから、頼りにされる場面も多いでしょう。
男性保育士も魅力的でやりがいが大きい職業だと言えるでしょうね。
まとめ
保育士は、保護者から子どもの命を預かりながらお世話をする責任重大なお仕事です。
しかし、大きなやりがいのある職業でもあります。
この記事でご紹介した通り、保育士にはメリット・デメリットが存在します。
「自分にピッタリ!」と思う方もいるでしょうし、逆に「自分には合わないな。。」と感じる方もいらっしゃるでしょう。
「子供と関わるのが好き」というだけでは務まらない部分もありますので、メリットやデメリットを総合的に考えて、ご自身にマッチするかどうか考えてみて下さいね!